TOEIC 600点のレベルは?偏差値やできることを具体的に解説

そこで今回は、TOEIC 600点のレベル感を偏差値や他の試験と比較しながら、日常生活やビジネスシーンで「できること」を具体的に解説します。さらに、短期間でスコアを達成するための、パート別の「ここだけ押さえる!」という即効性の高いテクニックもお伝えします。

目次

TOEIC 600点のレベル感は?

まず、TOEIC 600点が全体の中でどのくらいの位置にいるのか、客観的な指標で見ていきましょう。

偏差値でいうと「51」程度

TOEIC 600点は、偏差値に換算するとおよそ「55」です。大学入試で例えるなら、日東駒専(日本大学・東洋大学・駒澤大学・専修大学)レベルに相当します。

これは、全受験者の平均点より少し上に位置し、「英語の基礎がしっかりできている」と評価されるレベルです。中学・高校で学んだ英語をきちんと理解し、使えることを証明するスコアと言えるでしょう。

他の英語資格試験との比較

他の有名な英語試験と比較すると、以下のようになります。

  • 英検®︎: 2級〜準1級レベル
  • CEFR: B1レベル

英検2級が「高校卒業程度の英語力」の証明になるので、TOEIC 600点も同等以上の英語力があると見なされます。CEFRは世界共通の語学力指標で、B1は「自立した言語使用者」の入り口。自分の専門分野であれば、限定的ながらもコミュニケーションが取れるレベルです。

TOEIC 600点て、具体的に何ができるの?

では、具体的に600点レベルだと、どんなことができて、どんなことが難しいのでしょうか。

日常生活

短い会話であれば、相手の言っていることの要点を理解し、簡単な返事をすることができます。例えば、お店での買い物やレストランでの注文、道案内を聞いて大まかに理解するといった場面では、大きな問題はないでしょう。

ビジネスシーン

ここが一番気になるところですよね。TOEIC 600点は「英語を使う仕事のスタートラインに立てる」スコアです。

具体的には、以下のような業務がある程度こなせるようになります。

  • 簡単な電話の取次ぎ: 「〇〇さんはいらっしゃいますか?」といった用件を理解し、担当者へ電話を回すことができます。
  • 定型的なEメールの読解: 決まったフォーマットの業務連絡や、簡単な問い合わせメールの内容を理解できます。
  • 身近なトピックの会議: 自分の業務に直接関係のある、馴染み深い内容の会議であれば、話の概要を掴むことができます。

ただし、複雑な交渉や、予期せぬトラブルへの対応、専門外の話題が中心の会議で自分の意見を詳細に述べるのはまだ難しいレベルです。

就職・転職・昇進でどう評価される?

TOEIC 600点は、あなたのキャリアにおいて非常に価値のある「武器」になります。

多くの企業が「履歴書で英語力をアピールできる最低ラインのスコア」として600点を認識しています。特に、大手メーカーや、商社、外資系企業へのエントリー基準として設定されていることも少なくありません。

また、社内での昇進・昇格の要件として「TOEIC 600点以上」を掲げている企業も多数存在します。これは、「最低限の英語コミュニケーション能力があり、今後のグローバルな業務に対応できるポテンシャルがある」という評価の証です。

600点の壁を越える!パート別「ここだけ」攻略テクニック

英語が苦手な方でも大丈夫。TOEICは「英語力」だけでなく「情報処理能力」を測るテスト。つまり、コツさえ掴めば短期間でスコアアップが可能です。ここでは、全文読まなくても解けるテクニックを中心にお伝えします!

リスニングセクション(目標:325点以上)

Part 1, 2:「主語」と「最初の疑問詞」に全集中!

  • Part 1(写真描写問題): 写真に「人がいるか、いないか」をまず見ます。人がいるなら、その人物の動作を聞き取ることに集中しましょう。
  • Part 2(応答問題): **設問の最初の1語(What, Where, When, Who, Why, How)**を絶対に聞き逃さないでください。例えば、”When” で聞かれたら、答えは「時」に関するもの。選択肢に “at 3 p.m.” や “next Tuesday” があれば、それが正解の可能性大です。全文を理解しようとせず、キーワードを拾う意識が大切です。

Part 3, 4:「先読み」が全て!

会話やアナウンスが始まる前に、必ず設問と選択肢に目を通す「先読み」をしてください。 「何が問われるか」を先に知っておけば、音声の中から答えを探すゲームに変わります。

設問を先読みすることで、「これから男性が何か問題を話すんだな」「女性が提案をするんだな」といった話の展開を予測できます。音声が流れている間は、聞き取ることに集中し、会話が終わった直後にマークシートを塗り、すぐに次の問題の先読みに移りましょう。

リーディングセクション(目標:275点以上)

Part 5:「空所の前後」だけ見る!

Part 5の文法・語彙問題は、全文読む必要がない問題がたくさんあります。これは時間短縮の最大のチャンスです。

  • 品詞問題の見極め方: 選択肢に同じ単語の形違い(例:(A) economy, (B) economic, (C) economize, (D) economically)が並んでいたら、それは品詞問題。空所の前後の単語だけを見て、入るべき品詞(名詞?形容詞?副詞?)を判断しましょう。

(例) The company reported a ______ successful quarter. (A) remark (B) remarkable (C) remarkably (D) remarked

この問題なら、空所の後ろにある “successful” (形容詞) を修飾するのは副詞なので、-lyで終わる (C) remarkably が正解。全文の意味が分からなくても10秒で解けます。

Part 6, 7:「設問を先に読む」を徹底!

長文問題は、絶対に本文から読んではいけません

  1. 設問を先に読む:「この記事の目的は?」「〇〇について言及されていることは?」といった設問から、何を探せばいいのかを把握します。
  2. 本文をスキャニング:設問のキーワード(人名、地名、数字など)を本文の中から探します。
  3. 見つけたらその周辺を読む:答えはキーワードの近くに必ずあります。

【時間配分の鉄則】 リーディングは75分しかありません。Part 7の最後のほうは難易度が高いので、分からない問題は勇気を持って「捨てる」ことも戦略です。簡単な問題を確実に取り、目標の275点を確保しましょう。

まとめ:TOEIC 600点はあなたの可能性を広げる第一歩

TOEIC 600点は、決して手の届かないスコアではありません。むしろ、正しい戦略とテクニックを知れば、誰でも達成可能な目標です。

このスコアは、あなたの英語学習への努力を客観的に証明し、就職やキャリアアップの場面で確実に有利に働きます。そして何より、英語への自信につながり、さらに高いスコア(730点、860点)を目指すための素晴らしい土台となるはずです。

まずは今回ご紹介した「全文読まなくても解けるテクニック」を意識して、公式問題集を1冊解いてみてください。きっとスコアアップへの道筋が見えてくるはずです。応援しています!

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