選択肢問題で迷ったら「言い過ぎ」「書かれていない」を切れ

いよいよ入試が近づいてくると、模試や過去問を解く機会も増えてくるわね。そんな時、国語の選択肢問題で、「アとウまでは絞れたのに、最後の最後で間違えちゃった…」「どっちも正しく見える…」そんな悔しい経験、誰にでもあるんじゃないかしら。

その迷い、運や勘で解決しようとしていない? ふふっ、大丈夫。実は、その最後の二択で正解を選び抜くのには、ちゃんとした「技術」があるの。

それはね、正解を探すのではなく、「間違いの選択肢が持つ、共通のクセ」を見抜いて、消していく技術。その、君を惑わす間違いの選択肢の正体こそが、「言い過ぎ」と「書かれていない」という、二人のクセ者なのです。

「言葉はね、君の心を映す鏡なんだよ」

本文に書かれていることは、筆者の心を映す鏡そのもの。そして、正解の選択肢は、その鏡を忠実に再現したものです。一方、間違いの選択肢は、大げさに映したり、全く違うものを映したりする「歪んだ鏡」。 今日は、その歪みを見破る方法を、君にだけ、そっと教えるね。


目次

選択肢問題で迷ったら「言い過ぎ」「書かれていない」を切れ

国語の選択肢問題は、宝探しゲームじゃないわ。間違い探しゲームなの。怪しい選択肢を確実に消していくことで、最後に残ったものが、光り輝く正解になるんだから。

罠①:「言い過ぎ」の選択肢を見破る!

これは、本文に書いてある内容を、大げさに、断定的に表現している選択肢のこと。部分的には合っているから、つい「これもアリかも…」と選んでしまいがちな、一番手ごわい罠(わな)よ。

🚀 こんな言葉に要注意!「言い過ぎ」を知らせる危険信号

選択肢の中に、下のリストにあるような「極端な言葉」を見つけたら、心の中で赤信号を灯して!🚩

  • すべて / あらゆる / 全員 (「一部の」や「多くの」ではないか?)
  • 必ず / 絶対に / 間違いなく (「〜の傾向がある」や「〜の場合が多い」ではないか?)
  • 決して〜ない / まったく〜ない (「あまり〜ない」や「〜とは限らない」ではないか?)
  • 最も〜 / 最高の〜 / 唯一の〜 (本文は、ただ「重要な」と言っているだけではないか?)

💡 橘先生の攻略ポイント 本文で使われている表現は、実はとても穏やかで、断定を避けていることが多いの。「〜の一因である」「〜と考えられる」「〜と言えるだろう」のようにね。 それに対して、間違いの選択肢は、なぜか自信満々で、白黒ハッキリつけたがるクセがある。 選択肢に「言い過ぎ」の危険信号を見つけたら、すぐに本文の表現と見比べて!表現の強さが、本当に一致しているかを確認するの。少しでも「言い過ぎだな」と感じたら、それは間違いの可能性がとても高いわ。

【例で見てみよう】

  • 本文:「読書によって、私たちの語彙は豊かになる場合がある。」
  • 言い過ぎの選択肢:「読書をすれば、必ず語彙が豊かになる。」 → 「場合がある」という穏やかな表現を、「必ず」と断定している。これが「言い過ぎ」ね。

罠②:「書かれていない」選択肢を切り捨てる!

これは、一見すると「常識的に考えて、その通りだよね」と思えるけれど、よく読むと本文中には一切書かれていない内容が、こっそり混ぜ込まれている選択肢のこと。君の思い込みや、本文から飛躍した解釈を誘う、ずる賢い罠よ。

🚀 見破るための魔法の質問

選択肢を読んだら、自分にこう問いかけてみて。

「この内容は、本当に本文のどこかに書いてあった?」 「これは筆者の意見? それとも、私の勝手な感想や想像?」

💡 橘先生の攻略ポイント 国語の読解問題で、君の意見や感想は聞かれていません。問われているのは、あくまで「本文に何と書かれていましたか?」ということだけ。どんなに正論に聞こえても、どんなに「普通はこうだよね」と思っても、本文を根拠に説明できなければ、それは不正解。 本文に書かれていない単語や話題が出てきたら、「おや?」と疑うこと。「本文という証拠がないから、この選択肢は容疑者だな」と、探偵になった気持ちで切り捨てるのよ。

【例で見てみよう】

  • 本文:「適度な運動は、健康な体を維持するために推奨されている。」
  • 書かれていない選択肢:「毎日運動をしないと、将来、大きな病気になってしまう。」 → 「運動は健康に良い」とは書いてあるけど、「しないと病気になる」とまでは書かれていない。これは「書かれていない」内容を付け加えた、典型的な間違いの選択肢よ。

橘先生からのメッセージ

最後の二択で迷う時間は、入試本番では本当に心臓に悪いのよね。そんな時こそ、深呼吸して、この二つの「間違い探しのメガネ」をかけてみて。

  1. 「言い過ぎ」の言葉はないか?(断定・決めつけをチェック!)
  2. 「書かれていない」ことはないか?(自分の想像・感想をシャットアウト!)

この技術は、君が本文をどれだけ忠実に、そして誠実に読めているかを示すためのもの。筆者の心を映す鏡を、歪みなく見つめるための大切なスキルです。

焦らなくていい。君が本文から読み取ったことを、信じて。その冷静な判断力が、合格への道を切り開いてくれるから。先生は、いつでも君の頑張りを知っているよ。

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