説明文(論説文)は「対比」と「言い換え」に着目せよ

国語の勉強、頑張っているかしら? 物語文は登場人物の気持ちを考えるのが楽しいけれど、説明文や論説文になると、なんだか難しくて硬い言葉がずらっと並んでいて、まるで迷路みたい…って、苦手意識を持っている子も多いかもしれないわね。

でもね、どんなに複雑に見える迷路にも、必ず「ゴールへの近道」を示してくれる、親切な案内看板があるの。説明文における、その最も重要な案内看板が、「対比」と「言い換え」という二つのテクニックなんだ。

筆者はね、「自分の考えを、なんとかして読者に正確に伝えたい!」と強く願っています。そのために、わざと分かりやすい目印を文章の中に置いてくれているの。私たちは、その目印を見つける探偵になればいいだけ。

「言葉はね、君の心を映す鏡なんだよ」

筆者がどんな風に自分の考えを映し出そうとしているのか、その「心の動き」を追いかける冒険に、一緒に出かけましょう!


目次

説明文(論説文)は「対比」と「言い換え」に着目せよ

文章という迷路を攻略するための、二つのマスターキーを手に入れましょう。


マスターキー①:「対比」― 違いをハッキリさせて、言いたいことを浮かび上がらせる!

筆者が何か一つのこと(A)を説明したいとき、その反対のもの(B)を持ってきて比べる、という手法をよく使います。なぜなら、違いをハッキリさせることで、本当に言いたいこと(A)の特徴が、くっきりと浮かび上がるから。

例えば、「白い猫」の特徴を伝えたいとき、「黒い猫と違って、この猫は雪のように真っ白です」と言えば、その白さがより際立つでしょう? これが「対比」の力です。

🚀 見つけ方のヒント:「VS」の関係を示す言葉に線を引こう!

文章の中で、下のような「対比」の合図となる言葉を見つけたら、すぐに印をつけましょう。筆者の主張は、その対比のどちらか一方に隠されています。

  • 「〜に対して」「一方」「それとは逆に」
    • (例)日本の建築は木を主に使う。それに対して、西洋の建築は石を主に使う。

  • 「〜ではなく」「〜よりも」
    • (例)大切なのは結果ではなく、努力の過程だ。

💡 橘先生の攻略ポイント 対比を見つけたら、二つの事柄(A vs B)をまるで対戦カードのように捉えてみましょう。そして、「筆者はどっちを応援しているかな?」と考えてみて。筆者がより詳しく、より肯定的に書いている方が、その文章の「主張」であることがほとんどよ。


マスターキー②:「言い換え」― 大事なことは、言葉を変えて繰り返す!

先生が難しい言葉を説明するとき、「つまりね、こういうことだよ」と、簡単な言葉で説明し直すことがあるでしょう? 筆者も全く同じことをします。専門用語や、文章の中で最も重要な核心部分(キーセンテンス)は、一度言っただけでは伝わらないかもしれないから、言葉を変えて、もう一度丁寧に説明してくれるの。

これが「言い換え」です。これほど親切な案内看板はありません。

🚀 見つけ方のヒント:「=」の関係を示す言葉を丸で囲もう!

下の言葉を見つけたら、それは「今から超重要なことを、分かりやすく言いますよ!」という筆者からのプレゼント。絶対に聞き逃さないで。

  • 「つまり」「すなわち」
  • 「要するに」「言い換えれば」「別の言葉で言えば」
  • 「〜とは、〇〇ということである。」

💡 橘先生の攻略ポイント 「つまり」の後ろは、ほぼ100%、前の文の要約か、難しい言葉の解説です。テストで「〇〇とはどういうことですか」という問題が出たら、まずはその言葉の直後にある「言い換え」の表現を探してみて。答えがそこに書いてあることが、本当によくあるんだから。

(例)生物は、体内の環境を一定に保とうとする恒常性という性質を持つ。つまり、暑ければ汗をかいて熱を逃がし、寒ければ体を震わせて熱を生み出すのである。 →「恒常性とは?」と聞かれたら、「つまり」の後ろを答えればいいのね。


橘先生からのメッセージ

どうだったかな? 「対比」と「言い換え」という二つのマスターキーがあれば、もう説明文の迷路も怖くないでしょう?

  • 対比を見つけたら、「VS」のどちらに筆者の本音があるかを探る。
  • 言い換えを見つけたら、「=」の後ろにある要点をがっちり掴む。

この二つを意識するだけで、文章の骨格がはっきりと見えてきて、筆者が何を一番伝えたかったのか、その「心」の中心にぐっと近づけるようになります。

文章の構造を読み解く力は、テストのためだけじゃない。人の話を正確に理解したり、自分の考えを分かりやすく伝えたりするための、一生モノの宝物になるんだよ。 これからも、言葉の探偵になったつもりで、楽しく文章の謎を解き明かしていきましょうね。

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